Low VolumeJournal by LOWKEY

耳栓とANCの違い

どちらも周囲の音を小さくするための選択肢。その仕組みと確かめたい条件を知ると、自分の時間に合う道具を考えやすくなる。

LOW VOLUME 編集部約4分で読めます
淡いグレーのイヤプラグのデザイン
LOWKEY / 開発中のデザインイメージ

耳栓は、耳とのフィットで音を減らす

一般的な電源を使わない耳栓は、素材や形、耳への密着によって、入ってくる音を物理的に弱める道具だ。NIOSHは、耳の形に合わせて膨らむフォーム、あらかじめ形が作られたもの、個人の耳型から作るものなどを紹介している。[1]

同じ製品を使っても、装着の状態は確認が必要になる。「高い表示値だから、いつでもその分だけ静かになる」とは考えない。どんな音が気になるかに加え、自分で正しく装着できるか、使う姿勢で違和感がないかを見ておきたい。

ANCは、音を捉えて音で打ち消す

ANCはアクティブノイズキャンセリングの略。マイクで捉えた騒音に対して、打ち消すための音を作る仕組みだ。AppleはAirPodsの説明で、外向きのマイクが外部の音を検知し、逆位相の音で打ち消すことや、内向きのマイクでも耳の内側の不要な音を捉えることを案内している。[2]

一方、イヤーチップやイヤーパッドの密着による物理的な遮音も、製品を使うときの聞こえ方に関わる。ANCを搭載しているというだけで、装着状態を気にしなくてよいわけではない。AppleもAirPods Proでは良好なフィットが重要だとしている。[2]

消える音を、ひとまとめにしない

SonyのWH-1000XM5のヘルプガイドでは、ノイズキャンセリングは車両や空調などの低い周波数帯の騒音に主に働き、騒音を完全には消さないと説明している。[3]この説明は同機種についてのものだが、検討時には「すべて無音になる」と期待しないための手がかりになる。

比較するときは、同じ場所で、気になっている音そのものに注目したい。低い運転音なのか、会話なのか、ときどき入る物音なのか。音楽を流した状態だけで判断せず、試せる場合は再生を止めた状態でも確かめよう。

眠る時間には、別の確認もある

就寝時に使いたいなら、仕組みの比較に加えて、その用途が説明書で案内されているかを確認する。耳や枕への当たり方、充電、電池が少ないときの通知、操作音、自動で切り替わる機能も、夜の使い方に関係する。

音楽や環境音を流して別の音を目立ちにくくする方法は、ANCとは仕組みが異なる。静けさを得るために、再生音量を際限なく上げることは避けたい。必要な呼びかけや警報への気づき方も含め、使う場面から道具を選ぼう。機能の名前だけで、眠るための適性までは決まらない。

出典・参考資料

  1. Provide Hearing Protection
  2. Active Noise Cancellation and Transparency modes for AirPods
  3. Help Guide — Wireless Noise Canceling Stereo Headset WH-1000XM5 / WH-1000XM5SA

本文の[1]〜[3]は出典の掲載順に対応します。Sony資料の参照箇所は「What is noise canceling?」(PDF 75ページ)です。メーカーの説明は該当機種の仕組みを示すために用いており、全製品に同じ性能があるとの主張や推奨ではありません。出典確認:2026年9月18日。

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